Cloudflare レート制限設定ガイド:5 分で CC 攻撃を防御、無料版でも使える
午前 3 時。サーバー監視アラートで目が覚め、CPU 使用率が 100% に達し、サイトが完全にダウン。ログを見ると、数十 IP が API を狂ったように叩き、毎秒数百リクエスト——CC 攻撃でした。
慌てて IP を手動ブロックしても、すぐ新しい IP が現れ、追いきれません。2 時間も消耗した末、Cloudflare に防御機能があるはずだと思い出しました。ダッシュボードを開くと Rate Limiting があり、無料版でも使えます。1 ルールで「1 IP あたり 1 分 20 リクエスト、超過時 10 分ブロック」を設定。5 分で完了し、攻撃トラフィックはすべて遮断されました。
CC 攻撃の防御はそれほど難しくありません。重要なのは、事前にレート制限ルールを入れておくことです。本記事では Cloudflare のレート制限機能について、無料版の使い方、しきい値の目安、シーン別設定、よくある落とし穴まで解説します。
CC 攻撃とは?レート制限で防げる理由
まず CC 攻撃(Challenge Collapsar)とは何か。正常ユーザーに見える大量アクセスで、サーバーリソースを枯渇させる攻撃です。
「DDoS と同じでは?」と思うかもしれません。従来の DDoS は大量のジャンクパケットを送るため特徴が明確で、Cloudflare の自動 DDoS 防御でほぼ防げます。CC 攻撃は正常な HTTP リクエストを送るため、従来の DDoS 防御では見抜きにくいのです。
例えば、正常ユーザーは 1 分に数ページ、5〜10 リクエスト程度。CC 攻撃では単一 IP が 30 秒で 1000 回以上送ることもあります。攻撃者は多数のマシンやプロキシ IP を使い、トラフィックが分散して防ぎにくくなります。
レート制限は、この「頻度の異常」に着目した仕組みです。各 IP(またはセッション、API キーなど)のリクエスト頻度を監視し、しきい値を超えたら CAPTCHA で人間確認を求めたり、一定時間ブロックしたりします。
以前受けた攻撃では、攻撃 IP は秒あたり 200〜300 リクエスト、しきい値は 1 分 20 回。攻撃トラフィックは 1〜2 秒で制限に引っかかり、以降は遮断。正常ユーザーは制限に触れないため、体験への影響はありません。
参考データ:Alibaba Cloud WAF のベストプラクティスでは、典型例として 1 台のボットが 30 秒で 1000 回以上リクエストし、正常ユーザーは通常 1 分に 10 回以下とされています。
この差ははっきりしています。
「正常ユーザーが素早く操作した場合は?」——API でデータを連打するケースもあります。だからこそしきい値設定が重要で、後述のシーン別推奨値を参考にしてください。
無料版でも使える!Cloudflare レート制限機能の全体像
ここは強調したいポイントです。多くの人(以前の私も)がレート制限を有料機能だと思いがち。2022 年 10 月から、Cloudflare はレート制限を Free、Pro、Business すべてのプランで無料提供しています。
以前は 100 万リクエストあたり 5 ドルの従量課金。トラフィックの多いサイトではコストが無視できませんでした。私もそのため導入を先延ばしにしていました。
今は公式ブログでも明言されており、レート制限ルールはすべてのプランに含まれ、追加料金はかかりません。無料版ユーザーは 1 本のレート制限ルールを作成できます。Pro と Business ユーザーはさらに多く作成できます。
「1 本だけで足りる?」——中小規模サイトなら十分です。重要なのは、その 1 本を最も攻撃されやすい場所に使うこと。通常はログイン、登録、コア API です。
私の小規模プロジェクトもすべてログイン API だけを保護する 1 ルールで、約 1 年問題なく運用しています。小規模なスキャン攻撃も遮断されています。
業務が複雑で複数エンドポイントを守る必要があるなら、Pro または Business へのアップグレードを検討してください。Pro は月 20 ドルで 10 ルール、Business は月 200 ドルで 15 ルール。個人サイトや中小企業なら、無料版の 1 ルールで大半の問題は解決します。
補足:無料版はレート制限ルールが 1 本だけですが、Cloudflare の基本 DDoS 防御はすべてのプランに含まれ、トラフィック制限もありません。明らかな DDoS 攻撃は自動で遮断されます。レート制限は、より巧妙な CC 攻撃や API 乱用向けです。
無料版 vs 有料版の主な違い:
- ルール数:Free 1 本、Pro 10 本、Business 15 本
- 高度な特徴:有料版は Bot Score、JA3 フィンガープリントなど複雑なマッチ条件が使える
- 応答時間:有料版は高トラフィック時の応答が速い
レート制限を初めて使うなら、まず無料版で最重要 API を 1 本保護し、効果を見てからアップグレードを検討するのがおすすめです。
しきい値はどう設定する?シーン別の推奨値
初回設定時、「Requests per period」に 10 を入れるか 100 を入れるか、迷った経験があります。Cloudflare 公式ドキュメントや各社のベストプラクティス、実際のテストを踏まえた推奨値をまとめました。参考値であり、自サイトのトラフィック特性に合わせて調整してください。
ログイン/登録 API(最も攻撃されやすい)
ログイン API はブルートフォースやクレデンシャルスタッフィングの標的になりやすい。正常ユーザーのアクセス頻度は低い一方、攻撃時は大量トラフィックが集中します。
推奨設定(3 段階):
Cloudflare 公式推奨の 3 層ルール:
- 第 1 層:4 回/分 → JavaScript チャレンジ
- 第 2 層:10 回/10 分 → CAPTCHA
- 第 3 層:20 回/時間 → 1 日ブロック
無料版は 1 ルールだけなので簡略化が必要。私の設定は:
- 1 層構成:20 回/60 秒 → 10 分ブロック
しきい値の根拠:ログを見ると、正常ユーザーがパスワードを間違えても 1 分に 5 回を超えることはほぼありません。攻撃スクリプトは 1 分に数百〜数千回試行します。20 回/分なら大半の攻撃を防ぎつつ、誤検知も避けられます。
セキュリティ要件が高い場合:
- 厳格モード:10 回/60 秒 → 1 時間ブロック
API(業務特性に応じて調整)
API の種類によってアクセス頻度は大きく異なります。
一般クエリ API:
- 推奨:30 回/10 秒 → JavaScript チャレンジ
秒 3 リクエスト程度。多くのフロントエンドアプリに十分で、ユーザーが素早く更新してもすぐブロックされません。
計算集約型 API(画像処理、データ分析など):
- 推奨:10 回/60 秒 → レート制限
サーバー負荷が高いため低めに。1 分 10 回なら通常利用には十分、悪意ある大量呼び出しは防げます。
公開 API(外部向けサービス):
- 推奨:課金モデルとリソース許容量に応じて設定
無料 API なら 100 回/時間、有料 API ならプラン別に設定。Google Cloud Armor の参考例では、API に 2000 回/20 分、超過時 20% 流量制限という段階的アプローチも紹介されています。
一般 Web ページ(スクレイピング対策)
一般ページは API より頻度は低いですが、悪意あるスクレイピング対策が必要です。
推奨設定:
- 通常ページ:100 回/30 秒 → JavaScript チャレンジ
- 特殊ページ(検索、ダウンロード):50 回/60 秒 → CAPTCHA
一般ページのしきい値を高めにする理由:正常閲覧では複数リンクを素早く開き、CSS、JS、画像で 1 ページあたり十数リクエストが発生します。30 秒 100 回なら通常閲覧では触れませんが、クローラーの 30 秒 100 回は速すぎて検知できます。
特に注意:トップページに厳しい制限をかけないこと。以前、トップページに厳格なレート制限を入れたら Google と Bing のクローラーまでブロックし、SEO 順位が下がりました。すぐにルールを削除して回復しました。
実例参考
Alibaba Cloud WAF のベストプラクティスでは、中小サイト向けの予防設定として:
- 単一 IP が 30 秒で 1000 回超 → 10 時間ブロック
比較的緩い設定で、最終防衛線として使えます。迷ったらこれを起点に、ログを見ながら調整してください。
もう 1 つのコツ:ルール作成後、最初は「Block」ではなく「Managed Challenge」を使う。しきい値がやや低くても、真人ユーザーは CAPTCHA を通過できます。一定期間運用して誤検知がなければ「Block」に切り替えましょう。
5 分設定チュートリアル(手順どおり)
理論はここまで。実際の設定手順です。5 分で完了します。
ステップ 1:Rate Limiting ルール画面へ
Cloudflare ダッシュボードにログインし、対象ドメインを選択。
Security → WAF → Rate limiting rules
未設定なら「Create rule」ボタンが表示されます。無料版は「0/1 rules」と表示され、あと 1 本作成できます。
ステップ 2:基本情報
「Create rule」をクリックし、基本情報を入力。
Rule name(ルール名):
「Login-Rate-Limit」「API-Protection」など、後から識別しやすい名前に。
ステップ 3:マッチ条件(Expression)
どのリクエストをこのルールで監視するかを指定します。
ログイン API を保護する例:
Field: URI Path
Operator: equals
Value: /api/login
/api/login へのアクセスのみ監視します。
API 全体を保護する例:
Field: URI Path
Operator: contains
Value: /api/
/api/ で始まるすべてのパスを監視します。
追加条件も可能。監視スクリプトの User-Agent を除外する例:
Field: User Agent
Operator: does not equal
Value: MyMonitorBot
ステップ 4:レート制限パラメータ(核心)
いつ制限を発動するかを決める最重要セクションです。
Characteristics(カウント特徴):
リクエストを何で識別・カウントするか。主な選択肢:
- IP Address:訪問者 IP でカウント(推奨、CC 対策の定番)
- Session:Cookie のセッション ID でカウント(ログイン済みユーザー向け)
- Headers:HTTP ヘッダーでカウント(API Key など、API 保護向け)
ログイン API 保護なら IP Address で十分です。
Period(時間窓):
10 秒、30 秒、60 秒などから選択。私は 60 秒(1 分)が一般的です。短すぎると誤検知、長すぎると防御効果が下がります。
Requests per period(リクエストしきい値):
時間窓内に許可するリクエスト数。ログインなら 20、API なら 30 が目安。
Duration(ブロック期間):
制限発動後のブロック時間。1 分〜24 時間。私は 10 分 をよく使います。
ログイン保護の完全例:
- Characteristics: IP Address
- Period: 60 seconds
- Requests: 20
- Duration: 10 minutes
意味:同一 IP が 60 秒間にログイン API へ 20 回超アクセスしたら、10 分間ブロック。
ステップ 5:レスポンスアクション(Action)
しきい値超過時の処理を選択します。
Managed Challenge(托管チャレンジ) — 推奨:
Cloudflare が人間とボットを自動判定。真人ユーザーは検証ページを見るか、そのまま通過。ボットはブロック。誤検知時の影響が最小。
Block(直接ブロック):
403 を返して拒否。防御力は高いが、誤検知時は対応が手間。ルール確認後に検討。
Legacy CAPTCHA(従来型 CAPTCHA):
CAPTCHA 入力を要求。体験はやや劣るが、真人とボットの区別には有効。
JS Challenge(JavaScript チャレンジ):
JavaScript をクライアントで実行させ、実ブラウザか検証。クローラーに有効、正常ユーザーにはほぼ無感知。
最初は Managed Challenge を使い、問題なければ Block に切り替えるのがおすすめです。
ステップ 6:保存と有効化
画面下部の「Deploy」をクリック。即時反映、待ち時間なし。
ステップ 7:動作確認
設定後、簡単にテストできます。
for i in {1..30}; do curl https://yourdomain.com/api/login; done
正しく設定されていれば、最初 20 回は正常、21 回目以降は 429 またはチャレンジ画面が返ります。
Cloudflare ダッシュボードの Security → Events でブロックログも確認できます。
完全設定例
ログイン API /api/auth/login を保護する例:
基本情報:
- Rule name: Login-Rate-Limit
マッチ条件:
- URI Path equals
/api/auth/login
レート制限パラメータ:
- Characteristics: IP Address
- Period: 60 seconds
- Requests: 20
- Duration: 10 minutes
レスポンスアクション:
- Action: Managed Challenge
Deploy をクリックすれば完了。本当に 5 分で終わります。
高度なテクニックとよくある落とし穴
レート制限は設定自体は簡単ですが、運用にはいくつか落とし穴があります。
落とし穴 1:SEO クローラーの誤検知
前述しましたが、再強調します。
トップページや全サイトに厳しいレート制限をかけないでください。
以前、全サイト 30 秒 50 回超でブロックする 1 ルールを入れたら、1 週間で Google Search Console のクロールエラーが急増。Googlebot は CSS、JS、画像を同時取得するため、制限に引っかかりやすい。
ログインと API のみ保護し、一般ページは制限しない構成に変えて解決しました。
推奨:
- ログイン、登録、API など敏感なエンドポイント:厳格に
- 一般コンテンツページ:緩く、または制限なし
- トップページ:可能な限り制限しない
コンテンツスクレイピング対策が必要なら Bot Management(有料)で善意クローラー(Google など)と悪意クローラーを区別できます。
落とし穴 2:攻撃者がレート制限を迂回
レート制限を設定しても CC 攻撃を受けた例:攻撃者が Cloudflare を迂回し、サーバーの実 IP に直接アクセス。
なぜ起きるか:
Cloudflare はリバースプロキシ。サーバーの前に立って防御しますが、実 IP が漏れると、プロキシを飛ばして源サーバーへ攻撃可能です。
対策:
- サーバーファイアウォールで Cloudflare IP のみ許可
Cloudflare 公式の IP リスト(IPv4/IPv6)で、80/443 へのアクセスを Cloudflare IP のみに制限。
Linux サーバーでの例:
# Cloudflare IP のみ許可
for i in `curl https://www.cloudflare.com/ips-v4`; do
ufw allow from $i to any port 443 proto tcp
ufw allow from $i to any port 80 proto tcp
done
- 実 IP の定期変更
実 IP が漏れたら変更を検討。DNS で実 IP を直接公開しないこと。
- Authenticated Origin Pulls の利用
Cloudflare 証明書を要求し、リクエストが Cloudflare 経由であることを保証する高度な方式。
落とし穴 3:監視と調整の忘れ
ルール設定は一度きりではありません。定期的な見直しが必要です。
設定後放置した例:
- しきい値が低すぎて正常ユーザーを誤検知、サポートも原因不明
- トラフィック増加でしきい値が合わなくなった
- 攻撃パターンが変わり、防御効果が低下
推奨:
月 1 回程度 Security Analytics を確認:
- ブロック数
- 正常ユーザーの誤検知
- 429 エラー率の異常
429 が少なければしきい値を下げて防御強化、多ければしきい値を上げるかルールを調整。
テクニック 1:分散型攻撃への対応
最近の CC 攻撃は大量のプロキシ IP を使い、各 IP の頻度が低く、単純な IP 制限では防ぎにくい。
対処法:
- Session/Cookie カウント(IP ではなく)
セッション機構があるサイトでは Session ID でカウント。IP を変えても Session ID が同じならブロック可能。Characteristics で Cookie を選び、Session Cookie 名を指定。
- User-Agent フィルタの併用
攻撃スクリプトの User-Agent は「Python」「curl」など異常なことが多い。マッチ条件に User-Agent フィルタを追加。
- Bot Management(有料)
Cloudflare が各リクエストに 1〜100 のスコアを付与。Bot Score < 30 のリクエストだけにレート制限を適用可能。Business または Enterprise プランが必要。
テクニック 2:段階的レスポンス戦略(有料版)
有料版なら 3 層防御を試せます:
第 1 層(緩):
- しきい値:高め(例:30 回/分)
- アクション:JS Challenge(ほぼ無感知)
第 2 層(中):
- しきい値:中程度(例:50 回/10 分)
- アクション:Managed Challenge
第 3 層(厳):
- しきい値:低め(例:100 回/時間)
- アクション:Block 24 時間
真人ユーザーに猶予を与えつつ、執拗な攻撃者には厳しく対応できます。
テクニック 3:地域別防御
中国向けビジネスなら、海外トラフィックを厳しく制限する選択肢も。
Expression に地理条件を追加:
(ip.geoip.country ne "CN") and (http.request.uri.path eq "/api/login")
非中国 IP のみ厳格制限。国内ユーザーは影響なし。VPN 利用者も海外扱いになる点に注意。Block より Challenge を推奨。
最後に
核心はシンプルです。レート制限の設定は難しくない。重要なのは、攻撃を受ける前に済ませておくこと。
アラートで目が覚める夜、慌てて調べるより、5 分で 1 ルール入れておく方がずっと楽です。
行動の提案:
- 今すぐ 1 ルールを設定。攻撃を受けたことがなくても、備えておく価値があります。
- ログイン API から始める。無料版 1 ルールなら、ログインまたは登録 API に使うのが最優先。
- 設定後にテスト。curl やブラウザで連続アクセスし、Security Events でログを確認。
- 定期的に見直す。月 1 回 Security Analytics をチェックし、しきい値を調整。
最後に再確認:サーバーファイアウォールで Cloudflare IP のみ許可すること。攻撃者が Cloudflare を迂回して源サーバーを直接叩けば、いくらルールを増やしても意味がありません。
設定中に問題があれば、Cloudflare 公式ドキュメントやコミュニティフォーラムを参照してください。多くの問題は既知で、解決策が見つかります。
本記事が CC 攻撃からサイトを守る助けになれば幸いです。
Cloudflare レート制限ルールで CC 攻撃を防御する完全フロー
CC 攻撃の理解からレート制限ルール設定までの全手順。5 分で CC 攻撃対策を完了。しきい値設定とよくある落とし穴回避を含む
Estimated time: PT5M
-
1
Step 1: CC 攻撃とレート制限の原理を理解
CC 攻撃の特徴: -
2
Step 2: 無料版の機能とルール数制限を把握
無料版でも利用可能: -
3
Step 3: シーン別の推奨しきい値を設定
ログイン/登録 API(最も攻撃されやすい): -
4
Step 4: 5 分設定チュートリアル:レート制限ルールを作成
ステップ 1:Rate Limiting ルール画面へ -
5
Step 5: レート制限パラメータとレスポンスアクションを設定
ステップ 4:レート制限パラメータ(核心) -
6
Step 6: 保存・検証とよくある落とし穴回避
ステップ 6:保存と有効化
FAQ
Cloudflare のレート制限は無料版で使えますか?ルール数の制限は?
以前の状況:
• 2022 年以前は従量課金で、100 万リクエストあたり 5 ドル
• トラフィックの多いサイトでは、かなりのコストになっていました
現在は公式ブログでも明言されており、レート制限ルールはすべてのプランに含まれ、追加料金はかかりません。
無料版ユーザーは 1 本のレート制限ルールを作成できます。Pro と Business ユーザーはさらに多く作成できます。
無料版と有料版の主な違い:
• ルール数(Free 1 本、Pro 10 本、Business 15 本)
• 高度な特徴(有料版は Bot Score、JA3 フィンガープリントなど複雑なマッチ条件が使える)
• 応答時間(有料版は高トラフィック時の応答が速い)
中小規模サイトなら 1 本で十分です。重要なのは、最も攻撃されやすい場所——通常はログイン、登録、コア API——にその 1 本を使うこと。私の小規模プロジェクトもすべてログイン API だけを保護する 1 ルールで、約 1 年問題なく運用しています。
無料版はレート制限ルールが 1 本だけですが、Cloudflare の基本 DDoS 防御はすべてのプランに含まれ、トラフィック制限もありません。明らかな DDoS 攻撃は自動で遮断されます。レート制限は、より巧妙な CC 攻撃や API 乱用向けです。
CC 攻撃とは?レート制限で防げる理由は?
• CC は Challenge Collapsar の略。正常ユーザーに見える大量アクセスでサーバーリソースを枯渇させます
CC 攻撃と DDoS の違い:
• 従来の DDoS は大量のジャンクパケットを送るため特徴が明確で、Cloudflare の自動 DDoS 防御でほぼ防げます
• CC 攻撃は正常な HTTP リクエストを送るため、従来の DDoS 防御では見抜きにくい
例えば、正常ユーザーは 1 分に数ページ、5〜10 リクエスト程度。CC 攻撃では単一 IP が 30 秒で 1000 回以上送ることもあります。攻撃者は多数のマシンやプロキシ IP を使い、トラフィックが分散して防ぎにくくなります。
攻撃データ:
• Alibaba Cloud WAF のベストプラクティスでは、典型例として 1 台のボットが 30 秒で 1000 回以上リクエスト
• 正常ユーザーは通常 1 分に 10 回以下
• この差ははっきりしています
レート制限の原理:
• 各 IP(またはセッション、API キーなど)のリクエスト頻度を監視し、しきい値超過時にアクションを実行
• CAPTCHA で人間確認を求めたり、一定時間ブロックしたりできます
実際の例:攻撃 IP は秒あたり 200〜300 リクエスト、しきい値は 1 分 20 回。攻撃トラフィックは 1〜2 秒で制限に引っかかり、以降は遮断されます。正常ユーザーは制限に触れないため、体験への影響はありません。
シーン別のしきい値は?ログイン API、一般 API、一般ページの違いは?
推奨は 3 段階(Cloudflare 公式推奨):
• 第 1 層:4 回/分 → JavaScript チャレンジ
• 第 2 層:10 回/10 分 → CAPTCHA
• 第 3 層:20 回/時間 → 1 日ブロック
無料版は 1 ルールだけなので簡略化が必要。私の設定は 20 回/60 秒 → 10 分ブロックの 1 層です。
しきい値の根拠:ログを見ると、正常ユーザーがパスワードを間違えても 1 分に 5 回を超えることはほぼありません。攻撃スクリプトは 1 分に数百〜数千回試行します。20 回/分なら大半の攻撃を防ぎつつ、誤検知も避けられます。
セキュリティ要件が高い場合:10 回/60 秒 → 1 時間ブロックの厳格モードも有効です。
API(業務特性に応じて調整):
• 一般クエリ API:30 回/10 秒 → JavaScript チャレンジ(秒 3 リクエスト程度。多くのフロントエンドアプリに十分)
• 計算集約型 API(画像処理、データ分析):10 回/60 秒 → レート制限(サーバー負荷が高いため低めに)
• 公開 API:課金モデルとリソース許容量に応じて設定(無料 API なら 100 回/時間、有料ならプラン別に)
一般 Web ページ(スクレイピング対策):
• 通常ページ:100 回/30 秒 → JavaScript チャレンジ
• 特殊ページ(検索、ダウンロード):50 回/60 秒 → CAPTCHA
一般ページのしきい値を高めにする理由:正常閲覧では複数リンクを素早く開き、CSS、JS、画像で 1 ページあたり十数リクエストが発生します。30 秒 100 回なら通常閲覧では触れませんが、クローラーの 30 秒 100 回は速すぎて検知できます。
特に注意:トップページに厳しい制限をかけないこと。以前、トップページに厳格なレート制限を入れたら Google と Bing のクローラーまでブロックし、SEO 順位が下がりました。
Cloudflare のレート制限ルールはどう設定しますか?
• Cloudflare ダッシュボードにログインし、対象ドメインを選択
• Security → WAF → Rate limiting rules
• 未設定なら「Create rule」ボタンが表示されます
• 無料版は「0/1 rules」と表示され、あと 1 本作成できます
ステップ 2:基本情報
• 「Create rule」をクリック
• Rule name は「Login-Rate-Limit」「API-Protection」など意味のある名前に
ステップ 3:マッチ条件(Expression)
• ログイン API を保護する例:
- Field: URI Path
- Operator: equals
- Value: /api/login
• API 全体を保護する例:
- Field: URI Path
- Operator: contains
- Value: /api/
ステップ 4:レート制限パラメータ(核心)
• Characteristics:IP Address(推奨、CC 対策の定番)
• Period:60 秒(1 分)が一般的
• Requests per period:ログインなら 20、API なら 30
• Duration:10 分
ログイン保護の例:IP ごとに 60 秒間 20 回を超えたら 10 分ブロック
ステップ 5:レスポンスアクション(Action)
• Managed Challenge(推奨):Cloudflare が人間とボットを判定。誤検知時の影響が最小
• Block:403 を返す。防御力は高いが誤検知時は手間。ルール確認後に検討
最初は Managed Challenge を使い、問題なければ Block に切り替えるのがおすすめです。
ステップ 6:保存と有効化
• 画面下部の「Deploy」をクリック
• 即時反映、待ち時間なし
ステップ 7:動作確認
• curl やブラウザで連続アクセス:for i in {1..30}; do curl https://yourdomain.com/api/login; done
• 正しく設定されていれば、最初 20 回は正常、21 回目以降は 429 またはチャレンジ画面
レート制限設定のよくある落とし穴は?正常ユーザーと SEO クローラーを誤ってブロックしないには?
• トップページや全サイトに厳しいレート制限をかけない
• 以前、全サイト 30 秒 50 回超でブロックする 1 ルールを入れたら、1 週間で Google Search Console のクロールエラーが急増
• Googlebot は CSS、JS、画像を同時取得するため、制限に引っかかりやすい
• ログインと API のみ保護し、一般ページは制限しない構成に変えて解決
推奨:
• ログイン、登録、API など敏感なエンドポイントは厳格に
• 一般コンテンツページは緩く、または制限なし
• トップページは可能な限り制限しない
• コンテンツスクレイピング対策が必要なら Bot Management(有料)で善意クローラーと悪意クローラーを区別
落とし穴 2:攻撃者がレート制限を迂回
• レート制限を設定しても CC 攻撃を受けた例:攻撃者が Cloudflare を迂回し、サーバーの実 IP に直接アクセス
• Cloudflare はリバースプロキシ。実 IP が漏れると、プロキシを飛ばして源サーバーへ攻撃可能
対策:
1) サーバーファイアウォールで Cloudflare IP のみ許可(公式 IPv4/IPv6 リストで 80/443 を制限)
2) 実 IP が漏れたら定期的に変更し、DNS で実 IP を直接公開しない
3) Authenticated Origin Pulls で Cloudflare 証明書を要求し、Cloudflare 経由であることを保証
落とし穴 3:監視と調整の忘れ
• ルール設定は一度きりではない。定期的な見直しが必要
• 月 1 回程度 Security Analytics を確認:
- ブロック数
- 正常ユーザーの誤検知
- 429 エラー率の異常
• 429 が少なければしきい値を下げて防御強化、多ければしきい値を上げるかルールを調整
分散型攻撃への対応方法は?高度なテクニックは?
• 最近の CC 攻撃は大量のプロキシ IP を使い、各 IP の頻度が低く、単純な IP 制限では防ぎにくい
対処法:
1) Session/Cookie カウント(IP ではなく):
• セッション機構があるサイトでは Session ID でカウント
• IP を変えても Session ID が同じならブロック可能
• Characteristics で Cookie を選び、Session Cookie 名を指定
2) User-Agent フィルタの併用:
• 攻撃スクリプトの User-Agent は「Python」「curl」など異常なことが多い
• マッチ条件に User-Agent フィルタを追加
3) Bot Management(有料):
• Cloudflare が各リクエストに 1〜100 のスコアを付与。低いほどボットの可能性
• Bot Score < 30 のリクエストだけにレート制限を適用可能
• Business または Enterprise プランが必要
段階的レスポンス戦略(有料版):
• 有料版なら 3 層防御を試せます:
- 第 1 層(緩):30 回/分 → JS Challenge(ほぼ無感知)
- 第 2 層(中):50 回/10 分 → Managed Challenge
- 第 3 層(厳):100 回/時間 → Block 24 時間
• 真人ユーザーに猶予を与えつつ、執拗な攻撃者には厳しく対応
地域別防御:
• 中国向けビジネスなら海外トラフィックを厳しく制限する選択肢も
• Expression 例:(ip.geoip.country ne "CN") and (http.request.uri.path eq "/api/login")
• 非中国 IP のみ厳格制限。国内ユーザーは影響なし
• VPN 利用者も海外扱いになる点に注意。Block より Challenge を推奨
11分で読めます · 公開日: 2025年12月1日 · 更新日: 2026年6月8日
Cloudflare フルスタック実践
検索からこのページに来た場合は、前後の記事もあわせて読むと同じテーマの理解がかなり早く深まります。
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