Cloudflare無料版の制限2026:Free、Pro、Business料金比較
Webサイトのアクセスが増え、Cloudflareの無料プランのままでは突然サービスが停止してしまうのではないかと不安になったことはありませんか? あるいは、年払い換算で月額20ドル、月払いで月額25ドルのProプランを見て、アップグレードすべきか迷っているかもしれません。
フォーラムなどでは『無料プランで月間20TBを処理できた』という報告もありますが、実際の制限はどうなのでしょうか。公式ドキュメントの『合理的な利用』などの基準は曖昧で、判断に迷うところです。
2026年6月6日時点の公式価格では、Freeは0ドル、Proは年払い換算で月20ドルまたは月払い25ドル、Businessは年払い換算で月200ドルまたは月払い250ドル、Enterprise/Contractは営業見積もりです。ここではWebサイト向けプラン、Workers制限、WAF、Page Rules、Bot対策を分けて、無料のままでよいケースとアップグレードすべきケースを整理します。
4つのプラン:核心機能比較表
全体像を把握するための比較表です。
| 機能 | Free (無料) | Pro | Business | Enterprise |
|---|---|---|---|---|
| 月額料金(ドメインごと) | $0 | 年払い換算$20/月、月払い$25/月 | 年払い換算$200/月、月払い$250/月 | 個別見積もり |
| WAFカスタムルール | 5個 | 20個 | 100個 | 1000個 |
| Page Rules | 3個 | 20個 | 50個 | 125個 |
| マネージド・ルール | 基本セット | OWASP完全版 | OWASP + α | 全て + 脅威インテリジェンス |
| Bot管理 | Bot Fight Mode | Super Bot Fight Mode | Super Bot Fight Mode + Analytics | Enterprise Bot Management |
| DDoS保護 | 標準・無制限 | 標準・無制限 | 高度・無制限 | 企業級 + SLA |
| 画像最適化 | × | ○ (Lossless等) | ○ | ○ |
| 中国内ノード | × | × | × | ○ (要ICP登録) |
| サポート | コミュニティ | メール(遅い) | 優先メール | 24/7 電話/チャット + 専任 |
無料版の真実:本当に「無制限」なのか?
結論から言うと、Cloudflare Free は通常のWebサイト流量にはかなり寛容ですが、無料の動画CDNや大容量ファイル配布基盤ではありません。
Cloudflareは、通常のWebサイトCDNに対して「Freeは何TBまで」といった単純な公開上限を出していません。一方で、Free/Pro/Businessの標準CDNを動画ストリーミングや不釣り合いな大容量ファイル配信に使うべきではない、というプロダクト境界は明確です。動画はStream、画像はImages、大容量ファイルやオブジェクトはR2など、用途に合ったサービスへ分けるのが安全です。
つまり、ブログ、ドキュメント、SaaSのLP、ECの商品ページ、管理画面のようにHTMLと静的アセット中心のサイトなら、アクセスが増えたからといってすぐ有料化する必要はありません。
"Cloudflareはかつて、秒間2600万リクエストという史上最大級のDDoS攻撃から、無料プランの顧客を守り抜きました。普通なら破産するレベルの防衛コストを、彼らは無料で提供したのです。"
アカウント停止のリスクがあるケース:
- 動画配信サイトや大容量ファイル配布サイトとして標準CDNを使う
- 明らかに悪意のある利用(フィッシング詐欺など)
- 通常ページが少なく、画像・音声・ファイル配信がトラフィックの大半を占める
無料版の制限:CDN、Workers、アップロードを分ける
Cloudflare無料版の制限で混乱しやすいのは、別々の製品制限を一つの「無料版の上限」として見てしまうことです。まずは次の3つに分けてください。
| 制限の種類 | Freeで確認する点 | アップグレードのきっかけ |
|---|---|---|
| 標準CDN / Webサイトプラン | 通常のページや静的アセットには単純な公開帯域上限はないが、動画配信・大容量ファイル配布・オブジェクトストレージ代替には使わない | トラフィックの大半が動画、ソフトウェア配布、巨大ファイルになる |
| Workers Free | 1日100,000リクエスト、CPU 10 ms、50 subrequests、Workerサイズ3 MB | APIプロキシ、SSR、リライト処理がリクエスト数やCPUで詰まる |
| リクエスト本文とキャッシュ対象 | リクエスト本文はFree/Proが100 MB、Businessが200 MB。CDN cache objectはFree/Pro/Businessで512 MB | アップロードAPI、大容量ファイルプロキシ、大きなキャッシュ対象が主用途になる |
特にWorkersは誤解されがちです。Cloudflare Workers Paid planはWebサイト側のFree、Pro、Businessとは別のプランです。ゾーンをProにするとWAF、Page Rules、画像機能、サポート面の余裕は増えますが、それだけでWorkers FreeがWorkers Paidになるわけではありません。
ブログ、ドキュメント、企業サイトの通常トラフィックが心配なら、まず標準CDNの利用境界を確認します。Edge Function、APIプロキシ、SSR、リライト処理の上限が気になるなら、Free/Pro/Businessの価格表だけでなくWorkers Limitsを確認してください。
Pro版(年払い$20/月、月払い$25/月):誰が買うべきか?
年払い換算の月額20ドル、または月払い25ドルは、個人開発者にとっては安くありません。では、Pro版の価値はどこにあるのでしょうか?
多くの人が「画像最適化(Polish/Mirage)」に目を行きがちですが、Pro版の真の価値は**「ルール数の拡張」**にあります。
WAFルールとPage Rulesの壁
無料版のWAFルールは5個、Page Rulesは3個です。これらはすぐに枯渇します。
- 「特定国からのアクセスをブロックしたい」
- 「APIエンドポイントのレート制限をかけたい」
- 「ログインページを保護したい」
- 「特定のパスだけキャッシュ設定を変えたい」
これらを実装しようとすると、無料版の枠ではパズルを解くような工夫が必要になります。Pro版ならWAF 20個、Page Rules 20個使えるため、余裕を持ってセキュリティとキャッシュ戦略を構築できます。
OWASPルールセット
Pro版から使えるOWASP ModSecurity Core Rule Setは、SQLインジェクションやXSSなどの一般的な脆弱性攻撃を強力にブロックします。WordPressなどのCMSを使っている場合、これを入れるだけで安心感が段違いです。
Business版(年払い$200/月、月払い$250/月):価格10倍の理由
Proの年払い換算$20/月からBusinessの年払い換算$200/月へ一気に跳ね上がります。月払いならBusinessは$250/月です。これは個人向けではなく、収益を生んでいるビジネス向けのプランです。
最大の差別化要因は**「Bot管理」**です。
高度なBot対策(Super Bot Fight Mode)
無料・Pro版のBot対策は比較的粗い緩和策が中心です。Business版では、より強いSuper Bot Fight ModeとBot Analyticsを使って、自動化トラフィックを分類・分析しやすくなります。
- ECサイトの価格スクレイピング防止
- チケットサイトの転売Bot排除
- 競合他社によるデータ収集のブロック
これらの「ビジネスに損害を与えるBot」を抑えるには、Businessを検討する価値があります。ただし、bot scoreで特定パスだけ細かく制御したい場合は、Enterprise Bot Managementも検討対象です。
Enterprise版:カスタマイズの極み
価格は要見積もりです。固定の公開月額として扱わず、SLA、契約条件、専任サポート、Enterprise Bot Management、コンプライアンス、ネットワーク要件をまとめて買う大企業向けプランと考えるのが現実的です。
特筆すべきは中国国内ノードの利用です。通常、Cloudflareの無料〜Business版は、中国からのアクセスを海外ノードにルーティングするため遅延が発生します。Enterprise版契約者は(ICP登録などの条件を満たせば)中国本土のノードを利用でき、爆速になります。
また、SLA(稼働率保証)や専任のカスタマーサクセスが付くのもこのプランだけです。
アップグレード判定ガイド:5つのチェックポイント
迷っているなら、以下の基準で判断してください。
- WAF/Page Rulesが足りない?
- WAFルールを5つ使い切り、さらにセキュリティ設定が必要 → Proへ
- ページルールが3つではキャッシュ制御しきれない → Proへ
- Bot被害が出ている?
- スクレイピングでサーバー負荷が高い、在庫が抜かれる → Businessへ
- Google Botなどは通したいが、悪質Botだけ弾きたい → Pro以上 (Business推奨)
- 中国でのパフォーマンスが生命線?
- 中国本土のユーザー高速化が必須 → Enterpriseへ
- SLA(保証)が必要?
- ダウンタイムが許されない金融・医療系 → Enterpriseへ
- 収益とのバランス
- サイト収益が月$500以上ある → Pro(年払い$20/月、月払い$25/月)は安い投資
- サイト収益が月$5000以上ある → Business(年払い$200/月、月払い$250/月)も検討圏内
- まだ収益化していない → Freeで粘る(工夫次第でなんとかなります)
節約テクニックと誤解
- 誤解1:無料版は遅い
- CDNの基本性能はPro版とほぼ変わりません。無理にアップグレードしても速度が劇的に変わるわけではありません。
- 誤解2:全ドメインをアップグレードする必要がある
- Cloudflareはドメイン単位の課金です。メインの収益サイトだけProにし、ブログやテストサイトはFreeのままでOKです。
- テクニック:Workersを活用してルールを節約
- Page Rulesでリダイレクトを設定すると枠を消費しますが、Cloudflare Workers(無料枠あり)でリダイレクトを書けば、Page Ruleを節約できます。
- 簡単なヘッダー操作もWorkersで可能です。
よくある質問
Q1: 無料版にトラフィック上限はありますか?
A: 通常のWebサイトCDNトラフィックに対する固定の公開帯域上限はありません。ただし、標準CDNを動画配信、大容量ファイル配布、オブジェクトストレージ代わりに使うのは避けるべきです。
Q1.5: Cloudflare無料版の制限は何から確認すべきですか?
A: 通常CDNは利用境界、Workers Freeは1日100,000リクエスト・CPU 10 ms・50 subrequests・3 MB Workerサイズを確認します。アップロードやAPIでは、リクエスト本文サイズも重要で、Free/Proは100 MB、Businessは200 MBです。
Q2: Proにアップグレードすべきタイミングは?
A: WAFルールが5個を超える、またはPage Rulesが3個を超える必要が出たときが最初の目安です。
Q3: BusinessのBot対策は月額200ドルの価値がありますか?
A: 自動化トラフィックが売上や安定性に影響するなら検討価値があります。bot scoreを使った細かいパス別制御が必要ならEnterprise Bot Managementも確認してください。
Q4: アップグレード後にダウングレードできますか?
A: できます。ただし月単位の請求で、当月分の返金は基本的に期待しないほうが安全です。
Q5: 複数ドメインで1つのPro契約を共有できますか?
A: できません。Cloudflareの有料プランはドメインごとに課金されます。
Q6: ProとBusinessの実務上の違いは?
A: ProはWAF/Page Rulesの枠不足を解消する最初の有料プラン、BusinessはBot被害、セキュリティ、サポート要件が事業に影響する場合のプランです。
Q7: cloudfare pricingは別の料金体系ですか?
A: いいえ。多くの場合はCloudflare pricingのスペルミスで、比較すべきプラン構成は同じです。
まとめ
- Free: 個人の趣味、ブログ、スタートアップ初期。99%の人はこれで十分。
- Pro: 年払い$20/月または月払い$25/月を払える余裕があり、WAF/Page Rulesの制限から解放されたい、OWASPルールで守りたい人。
- Business: ECサイトやSaaSなど、Bot被害・コンプライアンス・サポート要件が直接売上に響くビジネス。
- Enterprise: 中国展開、SLA、Enterprise Bot Management、専任サポートが必須の組織。
まずは無料版を徹底的に使い倒しましょう。「ルールが足りない」と悲鳴を上げる時が、アップグレードの合図です。
公式資料と次に読む記事
- Cloudflare Plans
- Cloudflareで動画を配信する場合の注意点
- Cloudflare Workers Limits
- Cloudflare無料版の制限チェックリスト
- Cloudflare Firewall Rules Guide
- Cloudflare Cache Rules Guide
- Cloudflare Rate Limiting Guide
FAQ
無料版でトラフィックが増えすぎるとBANされますか?
Cloudflare無料版の制限で最初に見るべき項目は?
通常のCDNトラフィックには単純な公開帯域上限はありませんが、Workers Freeには1日100,000リクエスト、CPU 10 ms、50 subrequests、Workerサイズ3 MBなどの制限があります。リクエスト本文サイズもWebサイト側のプランで変わり、Free/Proは100 MB、Businessは200 MBです。
Pro版へアップグレードすべきタイミングは?
① WAFカスタムルールが5個を超える
② Page Rulesが3個を超える
通常のブログや小規模サイトでこの制限に当たっていないなら、Freeのままで十分なことが多いです。
Business版のBot対策は月額200ドルの価値がありますか?
BusinessではSuper Bot Fight ModeとBot Analyticsを使いやすくなり、EC、チケット販売、APIなどでBot被害が売上や安定性に影響する場合に検討価値があります。
bot scoreで特定パスを細かく制御したい場合は、Enterprise Bot Managementも確認してください。
一度アップグレードしたら、ダウングレードできますか?
複数のサイトを持っていますが、1つのPro契約で共有できますか?
Cloudflare ProとBusinessの価格差で何を買うことになりますか?
Businessは、Bot被害、セキュリティ、コンプライアンス、事業継続性が売上に響き始めたチーム向けです。
cloudfare pricingはCloudflare pricingと同じ意味ですか?
プラン構成は同じで、Free、Pro、Business、Enterpriseの4つを比較すれば十分です。
6分で読めます · 公開日: 2025年12月1日 · 更新日: 2026年6月8日
Cloudflare フルスタック実践
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