AdSense 海外送金受取完全ガイド:Payoneer、Wise、PingPong 徹底比較

昨年12月21日、友人の張さんから電話がありました。
「なあ、AdSenseの金、これ以上受け取れないかもしれない」電話の向こうの声は焦っていました。彼は個人サイトでAdSenseを運用しており、月収は800ドルほどで安定していました。クリスマスシーズンでアクセスが急増し、今月は1000ドル超えを期待していた矢先——Googleの支払い日に、招商銀行(中国の銀行)から受取拒否を食らったのです。理由は「完全な取引証明書を提供できないため」。お金はGoogleに返金され、受取設定をやり直す羽目になりました。
彼は銀行の窓口で1時間以上立ち尽くし、行員に同じ言葉を繰り返されたそうです。「このような境外(海外)からの収入には、厳格な確認が必要です」。
電話を切った後、私は自分が2021年に初めてAdSenseの報酬を受け取った時のことを思い出しました。当時も招商銀行を使いましたが、大量の書類に記入し、窓口で「Google AdSenseとは何か」「なぜ米ドルが入金されるのか」を説明させられました。その頃はまだポリシーが今ほど厳しくなく、2週間のすったもんだの末になんとか着金しました。
しかし今は状況が違います。
※注:本記事は主に中国アカウント(中国住所で登録)および米国アカウントを利用して、中国国内で資金を受け取る場合の手法について解説しています。
為替規制の強化:銀行は以前ほど甘くない
2019年以前、中国の銀行でAdSenseを受け取るのは比較的スムーズでした。招商銀行のデビットカードを登録しておけば、Googleから送金されて3-4日で着金しました。手数料も高くなく、95%以上は手元に残りました。
しかし2020年から流れが変わりました。
最初は「送金がGoogleに返還された」という報告が相次ぎ、次に銀行が「取引証明書(契約書、請求書、サイトのICP登録証など)」を要求するようになりました。問題は、AdSenseは自動広告プログラムであり、正式な「契約書」や「請求書」は存在しないことです。Googleが発行するのは「今月の収益はいくらです」という月次レポートだけです。
銀行はこれを認めません。AdSenseを「個人の労務所得」と見なす一方で、「必要な証明書類が不足している」として突き返します。支店によっては門前払い、あるいは大量の説明資料を書かされた挙句に不可となることもあります。
正直なところ、これは銀行のせいではありません。全体的な為替管理の引き締めが背景にあり、銀行もリスクコントロールをする必要があるからです。しかし、私たちサイト運営者にとっては頭の痛い問題です。
年間5万ドルの両替枠は十分か?
中国の規定では、個人の外貨両替(結汇)限度額は年間5万ドルです。
月500ドルなら年6000ドル、月2000ドルでも年2.4万ドルなので、大半の個人ブロガーには十分な枠です。
リミットに達するのは月5000ドル以上稼ぐトップ層だけですが、彼らは家族の枠を使ったり、法人化したりして対応しています。
多くの人にとっての問題は「枠が足りない」ことではなく、「そもそも入金されない」ことです。
中国アカウント vs 米国アカウント
AdSenseには大きく分けて2つの登録タイプがあります:**中国アカウント(国号)と米国アカウント(美号)**です。
中国アカウント(国号):
メリットは申請が簡単なこと。中国の住所と身分証でOKです。デメリットは受取方法が限られること。不安定な中国の銀行送金か、PingPongのような対応業者を使うしかありません。
米国アカウント(美号):
メリットは、PayoneerやWiseといった米国の銀行口座を受け皿にできるため、受取が非常に安定しています。デメリットは申請のハードルが高いこと(米国住所が必要)、W-8BEN税務フォームの提出が必要なことです。
私は両方試しました。最初は中国アカウントで始めましたが、受取トラブルに疲れ、昨年米国アカウントを取得してPayoneerに切り替えました。今は非常に安定しています。
選び方のアドバイス:
- 初心者(月収$100未満):まずは中国アカウントで。PingPongを使えば手数料1%で済みます。
- 中級者以上(月収$500以上、長期運営):米国アカウントを検討してください。手間はかかりますが、長期的な安定性が違います。
5大受取ソリューション徹底比較
| 受取方法 | 手数料概算 | 着金速度 | 推奨ユーザー | 最大のメリット | 最大のデメリット |
|---|---|---|---|---|---|
| Payoneer | 1.2%受取 | 2-5営業日 | 米国/中国垢 | 安定性No.1、世界標準 | 手数料がやや高い |
| PingPong | 1%(企業0.3%) | 1-3営業日 | 中国垢推奨 | 手数料が安い、出金無料 | 企業割引には事業ライセンスが必要 |
| Wise | 1.5% | 1-2営業日 | 米国垢推奨 | レートが透明、着金早い | 手数料が高め |
| 招商銀行 | 0% | 3-7営業日 | 中国垢(少額) | 手数料ゼロ | 拒否されるリスク大 |
| CoralGlobal | 0.7% | 1-3営業日 | 中国垢 | 最安値 | 知名度が低くリスク未知数 |
詳細を解説します。
Payoneer(派安盈):米国アカウントのド定番
私はAdSense受取にPayoneerを1年以上使っています。手数料は最安ではありませんが、とにかく安定しています。
適合者:
- 米国アカウント利用者(米国の銀行口座情報が必要なため)
- 月収$100-$5000
- 安定重視
コスト構造:
- 受取手数料:1.2%
- 国内銀行への出金:1回あたり$1.5
- 年会費:$29.95(年間受取額が$1000を超えれば無料)
- 為替レート損:約0.5-1%(市場レートより少し悪い)
計算例(受取$1000):
- Payoneer受取費(1.2%):-$12
- 提携費:-$1.5
- 為替損(1%想定):-$9.87
- 実質手取り:$976.63
- 総コスト:約2.34%
メリット:
- 本物の米国銀行口座情報(Routing Number/Account Number)が付与され、AdSenseに直接登録可能。
- 大手プラットフォームで安心感がある。
- AdSense以外にもAmazonアソシエイトなど多方面で使える。
PingPong:中国アカウントの節約術
中国アカウントを使っているなら、PingPongがコストパフォーマンス最強です。
適合者:
- 中国アカウント利用者
- 月収$200以上
- コスト重視
コスト構造:
- 個人ユーザー:1%
- 企業ユーザー:0.3-0.6%
- 国内銀行への出金:無料
- 為替レート:ほぼ市場レート
計算例(受取$1000):
- PingPong手数料(1%):-$10
- 出金手数料:無料
- 為替損(0.5%想定):-$5
- 実質手取り:$985
- 総コスト:約1.5%
Payoneerより約$8お得です。
Wise:透明性重視
Wise(旧TransferWise)は「隠れコストなし」が売りです。
適合者:
- 米国アカウント利用者
- 手数料の透明性を好む人
コスト構造:
- 受取手数料:約1.5%(通貨ルートによる)
- 出金手数料:$0.5-1
- 為替レート:市場ミッドレート(上乗せなし)
コスト的にはPayoneerとPingPongの中間ですが、アプリの使い勝手が良く、マルチカレンシー対応なのが魅力です。
招商銀行(直受け):ハイリスク・ハイリターン
適合者:
- 中国アカウント
- 月収$500以下の少額
- 時間と忍耐力がある人
現状:
成功率は60-70%。運良く着金すれば手数料ほぼゼロ(中継銀行手数料のみ)ですが、拒否されると返金・再設定のループに陥ります。「今月は入ったけど来月はダメだった」というケースも多発しています。500ドル未満の少額なら銀行も目をつぶってくれることがありますが、推奨はしません。
結論:どれを選ぶ?
- 中国アカウントなら:迷わず PingPong。銀行拒否のリスクを回避でき、手数料も安い。
- 米国アカウントなら:Payoneer 一択。AdSenseとの相性が抜群に良い。
Payoneer 導入チュートリアル(概要)
Payoneerを使ってAdSense(米国アカウント)から入金を受け取る流れを簡単に説明します。
- Payoneer登録:公式サイトで個人アカウントを作成。身分証での認証が必要です。
- 米国口座情報の取得:Payoneer管理画面の「Global Payment Service」から、米国の銀行口座情報(Routing NumberとAccount Number)を取得します。
- AdSense設定:AdSense管理画面の「お支払い方法」に、取得したPayoneerの口座情報を入力します。
- デポジット確認:Googleが数セントのテスト送金を行います。Payoneerに着金したら、その金額をAdSense画面に入力して認証完了です。
- 出金:毎月21日にGoogleから支払われ、数日後にPayoneerに着金。そこから国内の銀行口座へ出金操作を行います(通常1-2日で着金)。
税務コンプライアンス(W-8BENと中国納税)
お金を受け取る以上、税金の問題は避けて通れません。
W-8BENフォーム(米国アカウント必須)
これは「私は米国の納税居住者ではありません」と宣言する書類です。これを提出しないと、GoogleはAdSense収益から一律30%を源泉徴収します。
- 提出場所:AdSense管理画面「お支払い」→「税務情報の管理」
- 記入内容:
- 居住国:China
- 税務番号:中国の身分証番号
- 条約の適用:はい(米中租税条約を選択)
- 源泉徴収率:0%(ロイヤリティ/広告収入として)
正しく提出すれば、米国側での課税は0円になります。
中国での納税申告
AdSense収入は中国国内法において「労務報酬」または「特許権使用料」に該当し、個人所得税の課税対象です。
年収12万元未満であれば申告義務が免除されるケースもありますが、原則としては「個人所得税APP」等を通じて年度末に確定申告を行うことが推奨されます。特に高額所得者は必ず専門家に相談してください。
まとめ
AdSenseでの収益化において、「どうやって受け取るか」は最後の難関です。
- 中国の銀行直接受取は、今はギャンブルのようなものです。お勧めしません。
- 中国アカウントで粘るなら、PingPongを使って安全・安価に受け取るのが正解です。
- より本格的に、米国アカウントで運用するなら、Payoneerが最も強力なパートナーになります。
まずは自分の月収規模とアカウントタイプに合わせて、最適なルートを選んでください。せっかく稼いだ収益を、受取トラブルで失わないようにしましょう。
FAQ
Payoneerの審査にかかる時間は?
中国アカウントを米国アカウントに変更できますか?
Payoneerの年会費$29.95を免除する方法は?
WiseとPayoneer、どちらの為替レートが良いですか?
7 min read · 公開日: 2026年1月9日 · 更新日: 2026年1月22日
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