Next.js 404 & 500 エラーページ完全カスタマイズガイド:技術実装からデザイン最適化まで
金曜日の午後3時、プロダクトマネージャーがチャットにスクリーンショットを貼りました。「これ、うちのサイト? さすがに酷くない?」
開いてみると、そこには白背景に黒文字で、飾り気のない「404 This page could not be found」の文字が。気まずい空気が流れました。
正直なところ、Next.js プロジェクトに取り組む際、私たちは常に「正常な」ページに集中しがちです。トップページは美しく、リストはスムーズに、詳細は完璧に。エラーページ? 誰も気にしないでしょう、どうせ滅多に見ないんだから。
しかし、データは残酷でした。デフォルトの404ページを見たユーザーの40%が、そのままタブを閉じていたのです。
この数字で目が覚めました。エラーページは「あってもなくてもいい飾り」ではなく、ユーザーを繋ぎ止める最後のチャンスなのです。リンク切れでサイトに来たユーザーが、ナビゲーションも検索窓もヒントもない、冷たい「ページが見つかりません」という白いページを見たらどう思うでしょうか?「このサイト、大丈夫か?」と思うはずです。
幸い、Next.js App Router には完全なエラー処理メカニズムが用意されています。404を処理する not-found.tsx、実行時エラーを処理する error.tsx、そしてアプリ全体をカバーする global-error.tsx です。簡単そうに聞こえますか? 実は結構な落とし穴があります。
私が最初に設定した時、HTTPステータスコードが404ではなく頑なに200を返し続け、Googleが私の404ページをインデックスしてしまったことがありました。またある時は、global-error.tsx のスタイルが全く効かず、ドキュメントを読み漁った結果、CSSモジュールのインポートをサポートしていないことに気づいたこともあります。
この記事では、Next.js のエラーページを完全に攻略する方法を解説します。not-found.tsx の基本的な使い方から、error.tsx のエラー境界(Error Boundary)、そしてユーザーを逃さない404ページのデザインまで。実用的なコードと、私が踏み抜いた落とし穴の回避策をすべて共有します。
Next.js エラー処理メカニズム全解剖
App Router を触り始めた頃、これら3つのファイルの違いがよく分かりませんでした。not-found.tsx、error.tsx、global-error.tsx。名前は似ていますが、役割は全く異なります。
3つのエラーファイルの役割分担
簡単に言うとこうなります:
- not-found.tsx - 404専用。ページが存在しない時に表示。
- error.tsx - 実行時エラー用。データ取得の失敗やコードのバグなど。
- global-error.tsx - 最後の砦。Root Layout さえも機能しない場合に発動。
「なぜ3つも必要なの? error.tsx 1つじゃダメ?」と思うかもしれません。
実は、Next.js のエラー処理はマトリョーシカのような階層構造になっています。error.tsx は、同じ階層かそれ以下のルートのエラーしか捕捉できません。自分が配置されている layout.tsx のエラーは捕捉できないのです。もしRoot Layout自体が壊れたら? そこで global-error.tsx の出番です。
そして not-found.tsx は特殊な立ち位置で、error.tsx よりも優先度が高いです。notFound() 関数を呼び出すと、Next.js は error.tsx をスキップして直接 not-found.tsx をレンダリングします。
配置場所が重要
これら3つのファイルは異なるルート階層に配置でき、その配置場所が影響範囲を決定します。
ルートレベルのエラーファイル(app/ 直下):
app/
├── layout.tsx
├── not-found.tsx ← 全体の 404 ページ
├── error.tsx ← 全体のエラー処理
├── global-error.tsx ← Root Layout のバックアップ
└── page.tsx
ルート固有のエラーファイル(特定のディレクトリ下):
app/
├── blog/
87: │ ├── [slug]/
88: │ │ ├── page.tsx
89: │ │ ├── not-found.tsx ← ブログ記事専用 404
90: │ │ └── error.tsx ← ブログ専用エラーページ
ユーザーが /blog/non-existent-post にアクセスした場合、Next.js はルートの app/not-found.tsx ではなく、優先して app/blog/[slug]/not-found.tsx を表示します。これにより、モジュールごとに異なるテイストのエラーページを作ることができます。
notFound() 関数:プログラムから 404 をトリガーする
not-found.tsx ファイルがあるだけでは不十分です。いつそれをトリガーするかを知っておく必要があります。
最も一般的なシナリオは、IDに基づいてデータを取得したが、データが存在しなかった場合です。
// app/blog/[slug]/page.tsx
import { notFound } from 'next/navigation'
async function getPost(slug: string) {
const res = await fetch(`https://api.example.com/posts/${slug}`)
if (!res.ok) return null
return res.json()
}
export default async function BlogPost({ params }: { params: { slug: string } }) {
const post = await getPost(params.slug)
if (!post) {
notFound() // not-found.tsx をトリガー
}
return <article>{post.title}</article>
}
落とし穴注意:必ずJSXを返す前に notFound() を呼び出してください。もし一部のコンテンツを返してから呼び出すと、既にストリーミングレスポンスが始まっており、HTTPステータスコードが404ではなく200に固定されてしまいます。
私が最初にハマったのがこれです:
// ❌ 間違い
export default async function Page({ params }) {
const data = await fetchData(params.id)
return (
<div>
{/* 既に JSX に入っている! */}
{!data ? notFound() : <Content data={data} />}
</div>
)
}
結果、画面は404ページなのにステータスコードは200。検索エンジンはこれを正常なページとしてインデックスしてしまい、SEOが台無しになります。
正解:
// ✅ 正解
export default async function Page({ params }) {
const data = await fetchData(params.id)
if (!data) {
notFound() // 先に判断、先に呼び出し
}
return <Content data={data} /> // データがある場合のみ JSX を返す
}
データを検証し、問題があれば即座に notFound()。JSXはその次です。これで正しい404ステータスが返ります。
not-found.tsx:カスタム404ページ実践
では、実際に作っていきましょう。まずは基礎的な404ページから始め、徐々に機能を追加します。
基礎編:とりあえず動くもの
最もシンプルな not-found.tsx はこんな感じです:
// app/not-found.tsx
import Link from 'next/link'
export default function NotFound() {
return (
<div className="min-h-screen flex items-center justify-center bg-gray-50">
<div className="text-center">
<h1 className="text-6xl font-bold text-gray-900 mb-4">404</h1>
<p className="text-xl text-gray-600 mb-8">
お探しのページは見つかりませんでした
</p>
<Link
href="/"
className="px-6 py-3 bg-blue-600 text-white rounded-lg hover:bg-blue-700"
>
トップへ戻る
</Link>
</div>
</div>
)
}
ファイルを保存し、存在しないパス(例:http://localhost:3000/nowhere)にアクセスすれば確認できます。
デフォルトの画面よりはマシですが、まだシンプルすぎます。「トップへ戻る」しかないと、特定の情報を探しているユーザーにとっては不親切です。
発展編:ユーザーに選択肢を与える
優れた404ページは、複数の「出口」を用意します。私は通常、以下の要素を追加します:
- 検索ボックス - 自分で探してもらう
- 人気リンク - 興味のありそうな場所へ誘導する
- ブランド要素 - ロゴやブランドカラーで安心感を与える
完全なコードはこちら:
// app/not-found.tsx
'use client'
import Link from 'next/link'
import { useRouter } from 'next/navigation'
import { useState } from 'react'
export default function NotFound() {
const router = useRouter()
const [searchQuery, setSearchQuery] = useState('')
const handleSearch = (e: React.FormEvent) => {
e.preventDefault()
if (searchQuery.trim()) {
router.push(`/search?q=${encodeURIComponent(searchQuery)}`)
}
}
const popularLinks = [
{ href: '/blog', label: '技術ブログ' },
{ href: '/projects', label: 'プロジェクト一覧' },
{ href: '/about', label: '私たちについて' },
]
return (
<div className="min-h-screen flex items-center justify-center bg-gradient-to-br from-blue-50 to-indigo-100">
<div className="max-w-2xl w-full px-6 py-12 text-center">
{/* 大きな 404 */}
<h1 className="text-9xl font-extrabold text-transparent bg-clip-text bg-gradient-to-r from-blue-600 to-indigo-600 mb-4">
404
</h1>
{/* 親しみやすいメッセージ */}
<p className="text-2xl font-medium text-gray-800 mb-2">
あら、ページが迷子のようです
</p>
<p className="text-gray-600 mb-8">
リンクが有効期限切れか、ページが移動した可能性があります。<br/>
でも大丈夫、以下の方法で探してみましょう:
</p>
{/* 検索ボックス */}
<form onSubmit={handleSearch} className="mb-8">
<div className="flex gap-2 max-w-md mx-auto">
<input
type="text"
value={searchQuery}
onChange={(e) => setSearchQuery(e.target.value)}
placeholder="お探しのコンテンツを検索..."
className="flex-1 px-4 py-3 border border-gray-300 rounded-lg focus:ring-2 focus:ring-blue-500 focus:border-transparent"
/>
<button
type="submit"
className="px-6 py-3 bg-blue-600 text-white rounded-lg hover:bg-blue-700 font-medium"
>
検索
</button>
</div>
</form>
{/* おすすめリンク */}
<div className="mb-8">
<p className="text-sm text-gray-600 mb-4">または人気のページへ:</p>
<div className="flex flex-wrap justify-center gap-3">
{popularLinks.map((link) => (
<Link
key={link.href}
href={link.href}
className="px-5 py-2 bg-white text-gray-700 rounded-lg border border-gray-200 hover:border-blue-500 hover:text-blue-600 transition-colors"
>
{link.label}
</Link>
))}
</div>
</div>
{/* ホームへ戻る */}
<Link
href="/"
className="inline-flex items-center gap-2 text-blue-600 hover:text-blue-700 font-medium"
>
<svg className="w-5 h-5" fill="none" stroke="currentColor" viewBox="0 0 24 24">
<path strokeLinecap="round" strokeLinejoin="round" strokeWidth={2} d="M10 19l-7-7m0 0l7-7m-7 7h18" />
</svg>
ホームへ戻る
</Link>
</div>
</div>
)
}
ファイルの先頭に 'use client' があることに注目してください。検索ボックスで useState と useRouter を使うため、クライアントコンポーネントである必要があります。
これでユーザーは:
- 欲しい情報を検索できる
- 興味のありそうなリンクをクリックできる
- ホームに戻ることもできる
離脱率は大幅に下がるはずです。
上級テクニック:404エラーの追跡
ユーザーがどんな「存在しないページ」にアクセスしているかを知りたくありませんか? それが分かれば、作成すべきコンテンツのヒントになります。
'use client'
import { useEffect } from 'react'
import { usePathname } from 'next/navigation'
export default function NotFound() {
const pathname = usePathname()
useEffect(() => {
if (typeof window !== 'undefined') {
// Google Analytics の例
window.gtag?.('event', 'page_not_found', {
page_path: pathname,
})
// または自社サーバーへ送信
fetch('/api/analytics/404', {
method: 'POST',
body: JSON.stringify({ path: pathname }),
}).catch(() => {}) // 失敗してもユーザー体験には影響させない
}
}, [pathname])
return (
// ...あなたの 404 UI
)
}
データを分析すると、意外な発見があるかもしれません:
- 削除した旧ページのURLにアクセスが多い → 301リダイレクトを設定すべき
- 特定のスペルミスが多い → 自動補正を検討
- 検索されているのに存在しないコンテンツ → 新記事のネタ
error.tsx と global-error.tsx:500エラーの処理
not-found.tsx は「無い」場合だけです。では、コードが爆発したり、APIがダウンしたり、データベースが応答しない場合は? ここで error.tsx の出番です。
error.tsx の基本
error.tsx は必ずクライアントコンポーネントでなければなりません('use client')。React の Error Boundary はクライアントでしか動作しないからです。
// app/error.tsx
'use client'
export default function Error({
error,
reset,
}: {
error: Error & { digest?: string }
reset: () => void
}) {
return (
<div className="min-h-screen flex items-center justify-center bg-gray-50">
<div className="max-w-md w-full px-6 py-8 bg-white rounded-lg shadow-lg">
<div className="text-center">
<div className="text-6xl mb-4">⚠️</div>
<h2 className="text-2xl font-bold text-gray-900 mb-2">エラーが発生しました</h2>
<p className="text-gray-600 mb-6">
ページ読み込み中に予期せぬ問題が発生しました
</p>
<button
onClick={() => reset()}
className="px-6 py-3 bg-blue-600 text-white rounded-lg hover:bg-blue-700 font-medium"
>
再試行
</button>
<Link
href="/"
className="block mt-4 text-sm text-gray-500 hover:text-gray-700"
>
トップへ戻る
</Link>
</div>
</div>
</div>
)
}
重要なのは2つのpropsです:
- error: 捕捉されたエラーオブジェクト。
messageやdigest(エラーハッシュ)を含みます。 - reset: 関数。これを呼ぶと、エラーが発生したルートセグメントを再レンダリングし、復旧を試みます。
「再試行」ボタンをクリックすると reset() が走り、もし一時的なネットワークエラーなら、これで直るかもしれません。
本番環境でのエラー情報
セキュリティ上の理由から、開発環境では error.message に完全なエラー詳細(例:「Database connection failed: invalid credentials」)が表示されますが、本番環境では Next.js が自動的に情報を隠蔽します。
本番での error オブジェクトには以下が含まれます:
message: 汎用的なメッセージ(詳細は非表示)digest: エラーのハッシュ値(ログ照合用)
詳細なログはサーバー側に記録されます。ユーザーには digest を表示し、それを報告してもらうことで、サーバーログから原因を特定できます。
'use client'
export default function Error({ error }: { error: Error & { digest?: string } }) {
return (
<div>
<h2>エラーが発生しました</h2>
<p>{error.message}</p>
{error.digest && (
<p className="text-xs text-gray-400 mt-4">
エラーID: {error.digest}
</p>
)}
</div>
)
}
ユーザーから「エラーID: abc12345」と連絡があれば、サーバーログでそのIDを検索すれば、スタックトレース全体が見つかります。
エラーを監視サービスに記録する
ユーザーからの報告を待つべきではありません。Sentry や Datadog などの監視サービスに能動的に送信しましょう。
'use client'
import { useEffect } from 'react'
import * as Sentry from '@sentry/nextjs'
export default function Error({
error,
reset,
}: {
error: Error & { digest?: string }
reset: () => void
}) {
useEffect(() => {
// Sentry にエラーを送信
Sentry.captureException(error)
}, [error])
return (
<div className="min-h-screen flex items-center justify-center">
<div className="text-center">
<h2>問題が発生しました</h2>
<button onClick={() => reset()}>再試行</button>
</div>
</div>
)
}
これで、本番環境でエラーが起きれば5分以内に通知が来るようになります。
global-error.tsx:最後の砦
error.tsx は強力ですが、弱点があります。自分と同じ階層にある layout.tsx のエラーは捕捉できません。
そこで global-error.tsx です。これはアプリケーション全体をラップし、Root Layout のエラーさえも捕捉します。
// app/global-error.tsx
'use client'
export default function GlobalError({
error,
reset,
}: {
error: Error & { digest?: string }
reset: () => void
}) {
return (
<html>
<body>
<div style={{ padding: '50px', textAlign: 'center' }}>
<h2>深刻なエラーが発生しました</h2>
<p>現在復旧作業中です。しばらくしてからお試しください。</p>
<button onClick={() => reset()}>再読み込み</button>
</div>
</body>
</html>
)
}
重要な3つのポイント:
-
<html>と<body>タグを含める
Root Layout が壊れているため、global-error.tsxはそれを完全に置き換えます。完全なHTML構造を自分で提供する必要があります。 -
CSSモジュールやグローバルスタイルのインポート不可
Next.js はglobal-error.tsx内のCSSインポートを無視します。インラインスタイルか<style>タグを使うしかありません。 -
発生頻度は低い
Root Layout は通常シンプルなので、めったに壊れません。global-error.tsxは「保険」のようなものです。
めったに使われないとしても、真っ白な画面よりはマシなので、作成しておくことを強くお勧めします。
完全な global-error.tsx の例
スタイルを少し整えて、見られるものにしましょう。
// app/global-error.tsx
'use client'
export default function GlobalError({
error,
reset,
}: {
error: Error & { digest?: string }
reset: () => void
}) {
return (
<html>
<body>
<style>{`
* {
margin: 0;
padding: 0;
box-sizing: border-box;
}
body {
font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Segoe UI', sans-serif;
min-height: 100vh;
display: flex;
align-items: center;
justify-content: center;
background: linear-gradient(135deg, #667eea 0%, #764ba2 100%);
}
.container {
text-align: center;
color: white;
padding: 2rem;
}
h2 {
font-size: 2.5rem;
margin-bottom: 1rem;
}
p {
font-size: 1.2rem;
margin-bottom: 2rem;
opacity: 0.9;
}
button {
padding: 12px 32px;
font-size: 1rem;
background: white;
color: #667eea;
border: none;
border-radius: 8px;
cursor: pointer;
font-weight: 600;
}
button:hover {
transform: translateY(-2px);
box-shadow: 0 4px 12px rgba(0,0,0,0.15);
}
`}</style>
<div className="container">
<h2>😵 システムエラー</h2>
<p>申し訳ありません、予期せぬ問題が発生しました。<br/>現在チームに通知され、対応中です。</p>
<button onClick={() => reset()}>再読み込み</button>
<p style={{ fontSize: '0.875rem', marginTop: '2rem', opacity: 0.7 }}>
エラーID: {error.digest || 'unknown'}
</p>
</div>
</body>
</html>
)
}
Tailwindは使えませんが、<style> タグでなんとか見栄えを整えられます。
エラーページデザインのベストプラクティス
技術的な実装は終わりましたが、ここからが本番です。技術は機能を提供しますが、ユーザーを留めるのはデザインです。
Spotify、Figma、Mailchimp などの大手企業の404ページを分析し、共通の成功要因をまとめました。
必須要素:ユーザーに「出口」を与える
合格点の404ページには、少なくとも以下が必要です:
1. 明確だが威圧的でない説明
❌ ダメな例:
Error 404: The requested resource could not be located on the server.
誰に向けて話しているのでしょう? ユーザーは直感的に「壊れてる、怖い」と感じます。
✅ 良い例:
あら、ページが見つかりません
リンクが古いか、移動した可能性があります。
普通の言葉で話しましょう。
2. メインナビゲーションまたはホームへのリンク
最低限の「避難経路」です。
<Link href="/" className="text-blue-600">ホームへ戻る</Link>
3. 検索ボックス
URLの打ち間違いやリンク切れの可能性が高いです。検索窓があれば、ユーザーはすぐに目的のコンテンツを探し始められます。Spotifyの404ページには巨大な検索窓があり、「Search for what you’re looking for」と書かれています。
4. おすすめコンテンツ
せっかく来てくれたのですから、手ぶらで帰すのはもったいないです。
- ブログなら「最新記事」
- ECなら「人気商品」
- SaaSなら「機能紹介」
Netflixの404ページは人気作品を並べています。ユーザーは間違いで来たことを忘れ、思わずドラマを見始めてしまうでしょう。
5. ブランドの一貫性
ロゴ、配色、フォントはサイトの他の部分と同じにしてください。
真っ白で無機質なエラーページは、「怪しいサイトに来てしまったか?」と不安を与えます。
デザイン戦略:気まずさを和らげる
ユーモアを取り入れる
Figmaの404ページでは、UIパーツが画面上を動き回り、クリックしても形が変わるという遊び心があります。「Hmm, we can’t find that page.」という軽いトーンです。
「致命的なエラー」ではなく「ちょっとした迷子」という雰囲気を出すことで、ユーザーのストレスを軽減できます。
ただし、金融や医療など信頼性が重要なサイトでは慎重に。
モバイル最適化を忘れない
トラフィックの40%以上はモバイルです。
- ボタンは指で押しやすい大きさに(最低44x44px)
- テキストは簡潔に
- 重要なリンクはファーストビューに
私が以前見た最悪の404ページは、デスクトップでは綺麗でしたが、スマホでは「ホームへ戻る」ボタンが米粒ほどで、3回タップしてやっと押せました。
実際のデータ
私のブログでA/Bテストを行った結果です:
バージョン A(デフォルトの404):
- 直帰率: 78%
- 平均滞在時間: 3秒
バージョン B(検索窓 + おすすめ記事付きカスタム404):
- 直帰率: 42%
- 平均滞在時間: 35秒
直帰率が半減しました。20%のユーザーがおすすめ記事をクリックし、読書を続けました。
これがデザインの力です。「ページがない」という事実は同じでも、ユーザー体験は天と地ほど違います。
よくある質問とトラブルシューティング
最後に、私がハマった落とし穴と解決策をまとめておきます。
問題1: notFound() を呼んでいるのにステータス200が返る
症状:
404ページは表示されているのに、ブラウザのネットワークタブを見るとステータスコードが200。Googleに正常ページとしてインデックスされてしまう。
原因:
ストリーミングレスポンスが既に始まってから notFound() を呼んでいる(=JSXを返し始めている)ため。
解決策:
JSXを返す前に notFound() を呼び出す。
// ❌ ダメ:JSX リターンの一部として呼んでいる
return <div>{!data ? notFound() : <Content data={data} />}</div>
// ✅ OK:JSX の前に呼んでいる
if (!data) notFound()
return <Content data={data} />
「先判定、先呼び出し」が鉄則です。
問題2: global-error.tsx にスタイルが当たらない
症状:
Tailwind や CSS Modules をインポートしたのに、真っ白で文字だけのページになる。
原因:
Next.js の仕様により、global-error.tsx はCSSインポートを無視します。
解決策:
インラインスタイルか <style> タグを使う。泥臭いですが、これしかありません。
問題3: ネストした not-found.tsx が効かない
症状:
app/blog/[slug]/not-found.tsx を作ったのに、/blog/nothing にアクセスするとルートの404が表示される。
原因:
page.tsx で notFound() を呼び出していないか、ファイルの配置が間違っている。
解決策:
ディレクトリ構造を確認し、対応する page.tsx で意図的に notFound() を呼び出してください。単にURLがマッチしない(/blog/undefined-route)場合はルートの404が出ますが、/blog/[slug] 内のロジックで404にする場合は、そのディレクトリの not-found.tsx が使われます。
問題4: error.tsx がエラーを捕捉しない
症状:
エラーが起きているのに白画面になる、またはルートのエラーが出る。
原因:
エラーが error.tsx と同じ階層の layout.tsx で起きている。error.tsx は同階層の Layout のエラーは捕捉できません。
解決策:
一つ上の階層に error.tsx を置くか、ルートの global-error.tsx に任せる。
問題5: 本番環境でエラーメッセージが見えない
症状:
error.message が “Application error” としか表示されない。
原因:
Next.js のセキュリティ仕様。
解決策:
error.digest を表示し、それを使ってサーバーログを検索する。または Sentry 等のツールに自動送信する。
結論
Next.js のエラー処理は3層構造です:
- not-found.tsx → 404(存在しない)
- error.tsx → 500(実行時エラー)
- global-error.tsx → システム崩壊(ルートレイアウト死亡)
技術的な実装は難しくありません。勝負はデザインです。検索窓を置き、おすすめリンクを並べ、少しの人間味を加えるだけで、78%の直帰率を42%まで下げることができます。
今すぐあなたのサイトの404ページを確認してみてください。デフォルトのままなら、ユーザーをみすみす逃しています。30分かけてカスタマイズすれば、その効果はずっと続きますよ。
Next.js カスタム404ページの作成
Next.js App Router で検索機能と推奨コンテンツを備えた高機能なカスタム404ページを作成する手順
- 1
Step1: not-found.tsx の作成
app ディレクトリの直下に not-found.tsx ファイルを作成します。これがグローバルな404ページになります。 - 2
Step2: 基礎UIの構築
Next.js の Link コンポーネントをインポートし、エラーメッセージとホームに戻るボタンを含む基本的なレイアウトを作成します。 - 3
Step3: クライアント機能の有効化
検索機能などのインタラクティブな要素を追加する場合、ファイルの先頭に 'use client' を追加します。 - 4
Step4: 検索機能の実装
useState と useRouter を使用して、ユーザーがコンテンツを検索できるフォームを追加します。 - 5
Step5: おすすめリンクの追加
人気のあるページへのリンク集を追加し、迷子になったユーザーを誘導します。 - 6
Step6: スタイリング
Tailwind CSS などを使用してデザインを整え、サイトの他の部分とブランドイメージを統一します。 - 7
Step7: 404トリガーの実装
動的ルート([slug]/page.tsxなど)で、データが存在しない場合に notFound() 関数を呼び出すロジックを追加します。 - 8
Step8: 動作確認
存在しないURLにアクセスし、デザインとHTTPステータスコード(404であること)を確認します。
FAQ
Next.js の not-found.tsx、error.tsx、global-error.tsx の違いは?
notFound() を呼んでもステータスコードが200になるのはなぜ?
global-error.tsx で Tailwind CSS が効かないのはなぜ?
404ページへのアクセスを分析ツールで追跡するには?
ユーザーの離脱を防ぐ404ページのデザイン要素は?
6 min read · 公開日: 2026年1月5日 · 更新日: 2026年1月22日
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