OpenClawカスタムスキル開発実践:ゼロから画像処理Skillを作る完全ガイド
週末の午後、私はパソコンの画面を見つめていました。フォルダにはスマホから取り込んだ127枚の写真が入っており、どれも5MB以上あります。OpenClawに「一括圧縮して」と頼んだところ、ImageMagickのコマンドリストが返ってきて、「これをコピペして実行してください」と言われました。
正直、その時こう思いました。「このプロセスをOpenClawが『覚えて』くれれば、次回『画像を圧縮して』と言うだけでやってくれるのに」と。
後で知りましたが、OpenClawにはまさにこのニーズに応える機能がありました——カスタムSkill(スキル)を作成することで、あなた専用のワークフローを教え込むことができるのです。iPhoneにアプリを入れるように、一度インストールすればずっと使えます。
この記事では、完全な画像処理スキルを例に、開発の全工程をゼロから解説します。
Skillの本質を理解する(5分で分かる)
そもそもSkillとは?
初めて「Skill」という言葉を見た時、私の頭には技術用語が飛び交いました。プラグイン? 拡張機能? ミドルウェア? どれも少し違います。
簡単に言うと、SkillとはOpenClawにインストールする「専用アプリ」です。
OpenClawの標準機能で日常タスクの80%はこなせますが、残りの20%——例えば会社独自の画像処理フローや、あなた個人のファイル命名規則など——には、自分で「アプリを入れる」必要があります。
Skillの構成要素
完全なSkillの構造はシンプルで、主に3つの部分から成ります:
- SKILL.md(必須):設定ファイル。このスキルが何をするもので、いつ使うべきかをOpenClawに教えます。
- scripts/ フォルダ(任意):実際に動作するスクリプトコード。PythonやBashなどが使えます。
- references/ フォルダ(任意):補足説明ドキュメント。例えば対応ファイル形式リストなど。
今回作る画像処理スキルのディレクトリ構成はこうなります:
~/.openclaw/skills/image-processor/
├── SKILL.md # コア設定ファイル
├── scripts/
│ └── compress.py # 画像圧縮スクリプト
└── references/
└── formats.md # 対応フォーマット説明
なぜカスタムSkillが必要なのか?
カスタムSkillの価値は、繰り返されるプロセスを固定化し、一度の設定で一生使えるようにする点にあります。
Skillの動作原理(Progressive Disclosure)
この仕組みは非常に賢く設計されています。OpenClawは最初から全スキルの詳細説明をメモリに読み込むわけではありません(トークンの無駄だからです)。代わりに3段階で読み込みます:
- 第1層(Frontmatter):スキルの名前と短い説明だけを見て、「今のタスクにこのスキルは必要か?」を判断します。
- 第2層(Body):必要と判断されたら、詳細な使用説明を読み込みます。
- 第3層(Scripts):実際に実行する段階になって初めて、スクリプトファイルを呼び出します。
個人レベル vs プロジェクトレベル
- 個人レベル:
~/.openclaw/skills/技能名/—— 全てのプロジェクトで使用可能 - プロジェクトレベル:
プロジェクトルート/.openclaw/skills/技能名/—— そのプロジェクト内でのみ有効
私のお勧めは、まず個人レベルで作ってみて、使い勝手が良ければプロジェクトごとの隔離を検討することです。
画像処理Skill作成の完全フロー
ステップ1:フォルダ構造の作成
まずフォルダを作ります。どこでも使えるように個人ディレクトリに作成しましょう:
mkdir -p ~/.openclaw/skills/image-processor
cd ~/.openclaw/skills/image-processor
mkdir scripts references
ステップ2:SKILL.md設定ファイルの作成
これがスキルの心臓部です。SKILL.md を作成し、以下を入力します:
---
name: image-processor
description: 画像一括処理ツール。ユーザーが画像の圧縮、フォーマット変換、サイズ変更、透かし追加を必要とする場合に使用。JPG, PNG, WebP形式をサポート。
tools: Bash, Read, Write
---
この3行のYAMLが重要です:
- name:スキルの識別子。ユーザーは
/image-processorで手動呼び出しも可能です。 - description:この一行が、OpenClawがいつこのスキルを自動トリガーするかを決定します。
- tools:必要な権限を宣言します。
ステップ3:Pythonスクリプトの開発
scripts/compress.py を作成します。これが実働部隊です。冒頭の要件通り、圧縮、変換、リサイズに対応させます。
(紙幅の都合上、コード全体はGitHubの例を参照してください。基本ロジックはPillowライブラリを使用した画像処理です)
ステップ4:補足ドキュメントの追加(任意)
スキルをより完璧にするために、references/formats.md に対応フォーマットの詳細などを記述します。
テストとデバッグのコツ
方法1:明示的な呼び出しテスト
最も簡単なテスト方法は、OpenClaw内で直接入力することです:/image-processor
方法2:自動トリガーテスト
画像が入ったフォルダを用意し、OpenClawにこう言ってみましょう:「~/Downloads/photos フォルダの画像を圧縮して」
方法3:実行ログの確認
スクリプトが失敗した場合、ターミナルの出力を確認してエラーメッセージを特定します。
セキュリティとベストプラクティス
セキュリティ設定の3原則
- 最小権限:本当に必要なツールだけを宣言する。
tools: *は避ける。 - 入力検証:スクリプト内でユーザー入力をチェックし、不正なパラメータを防ぐ。
- パス制限:スクリプトがシステムの機密ディレクトリにアクセスしないようにする。
性能最適化のアドバイス
- Progressive Disclosureの活用:descriptionは短く的確に。
- キャッシュ戦略:頻繁に読む設定はSKILL.md内に直接書く。
まとめ
要点は3つだけです:
- SkillはOpenClaw専用アプリ——SKILL.mdで「何をするか、いつ使うか」を教えます。
- 開発は簡単——ディレクトリ作成、設定、スクリプト(任意)、この3ステップです。
- 小さく始める——最初から完璧を目指さず、具体的な悩みを1つ解決できれば成功です。
いざ、実行
読み終わって終わりにしないでください。今すぐ手を動かしましょう:
- コードをコピーする
- テストしてみる
- 自分用に改造する
30分後には、あなただけの最初のOpenClawスキルが動いているはずです。
OpenClaw画像処理スキルの作成
ゼロからカスタム画像処理スキルを開発する全手順
⏱️ 目安時間: 30 分
- 1
ステップ1: 構造作成
~/.openclaw/skills/image-processor/ ディレクトリを作成。
scripts と references サブディレクトリを作成。 - 2
ステップ2: 設定記述
SKILL.md ファイルを作成。
YAML frontmatter (name, description, tools) を定義。
本文に使用説明を記述。 - 3
ステップ3: スクリプト作成
scripts/ 下に compress.py を作成。
画像圧縮・変換のコアロジックを実装(Pillow推奨)。 - 4
ステップ4: テスト・デバッグ
OpenClawで /image-processor を入力して手動呼び出しテスト。
自然言語(「画像を圧縮して」)での自動トリガーテスト。 - 5
ステップ5: 最適化・完成
エラー処理と入力検証を追加。
references/ formats.md に補足ドキュメントを作成。
FAQ
Skillはどこに置くべき?
プロジェクトレベル:プロジェクトルート/.openclaw/skills/
OpenClawがスキルを呼び出してくれません。
SKILL.md のパスが正しいか確認してください。
スクリプトで Permission denied エラーが出ます。
スクリプトファイルに実行権限(chmod +x)があるか確認してください。
どうやって共有するのですか?
3 min read · 公開日: 2026年2月5日 · 更新日: 2026年3月23日
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